土地や建物などを貸して得た地代・家賃収入は、不動産所得として他の所得と合算(総合課税)され所得税と住民税がかかります。しかし、税額計算は、必要経費として減価償却費などを差し引くことができ、かつ優良賃貸住宅や一定の高齢者世帯向け優良賃貸住宅は減価償却費の一定の割増が認められています。
なお、高齢者世帯向け優良賃貸住宅については、固定資産税の減額措置も新設されています。
敷金・礼金・保証金・権利金・更新料の扱い
敷金・保証金は、預り金として解釈され、契約終了後返済されるため所得にはなりません。ただしあらかじめ契約で立退き時に敷金の一部を受け取ることが決められている場合、その一部は不動産所得になります。また無利子で預託を受けている際の経済的利益は、原則として課税の対象とされています。
権利金・礼金・更新料は、それぞれ事情に応じて譲渡所得、不動産所得、臨時所得に区別されます。
【不動産所得の計算】
所得金額=総収入金額ー必要経費(修繕費、管理費、減価償却費、借入金利子、固定資産税、損害保険料、募集広告料、専従者給与など)。
減価償却費は、建物の決められた耐用年数により毎年一定額を必要経費とするもの。計算方法には定額法と定率法があり、平成10年4月1日以降に取得した建物は定額法により計算します。(表参照)

専従者給与とは、アパート経営を事業として営み、その事業に家族(15歳以上)が専従しているとき、給与の全額が必要経費になるものです。
不動産所得は、青色申告ができます。青色申告特別控除として、正規の簿記による場合は55万円、簡易な簿記による場合は45万円、それ以外は10万円の控除があります。
特定優良賃貸住宅等や、一定の高齢者世帯向け優良賃貸住宅の割増償却
割増償却できるのは、賃貸した日以後5年以内で、一定の条件(床面積・取得価格など)に該当する場合、償却費は次の算式で計算した額になります。
償却費=普通償却費+(普通償却費×割増償却率)
この場合の割増償却率は特定優良賃貸住宅等については耐用年数35年未満が30%、35年以上が40%、一定の高齢者世帯向け優良賃貸住宅は各々40%と55%です。
【申告の時期】
青色申告をしようとするときは、その年の3月15日までに青色申告承認申請書を提出。確定申告は2月16日から3月15日までに。
【申告の方法】
「確定申告書」「収支内訳書(不動産所得用)」に必要な書類を添付して税務署に提出。