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土地取引件数4年連続増加!静岡県内の「土地取引価格動向調査分析結果」を公表

 (公社)静岡県不動産鑑定士協会は、12月26日、静岡県内の年間土地取引件数や相当価格(正常価格)に対する契約価格の開差率等をまとめた「2015年土地取引価格動向調査分析結果」を公表した。

 同調査は15年地価調査や16年地価公示などを基に同協会所属の不動産鑑定士が調査・分析したもの。

 それによると、まず15年は円安基調により外国人観光客が増加し、特に中国人観光客による爆買いがブームとなり、またガソリン安による燃料コスト軽減により景気は緩やかな回復基調で推移した。このような経済情勢を背景に、16年3月の地価公示は下落傾向が続く結果だった。しかし県内の土地取引件数は、15年に38,971件あり大きく落ち込んだ11年(35,238件)以降、4年連続で増加した。

 

静岡県内(中部・西部)の土地取引件数の推移

 

 成約価格動向調査※では、相当価格(正常価格)に対する、実際に把握した取引価格の割合を分析した結果、静岡市では年間の集計件数1,314件のうち開差率−10%超が425件、−10〜0%が308件、0〜10%が318件、10〜20%が124件、20〜30%が66件、30%以上が73件と、取引価格はおよそ半数が「概ね安定」しているけれども、全体からみると「弱含み」「やや弱含み」の傾向が見られた。しかし「強含み」も、14年は全体からみると18%を占めていたが、15年は20%に増加した。

 一方、浜松市は年間の集計件数1,479件のうち開差率−10%超が315件、−10〜0%が318件、0〜10%が541件、10〜20%が153件、20〜30%が72件、30%以上が80件と、およそ6割にあたる859件の取引が「概ね安定」と判断された。しかし全体的には「やや弱含み」より「やや強含み」とする見方が上回り、静岡市に比べて強気の取引が見られた。また「強含み」の傾向は、14年は全体からみると17%を占めていたが、15年は20%に増加。静岡市と同様に強含みの傾向が表れた。

 成約価格動向調査分析結果

 

※成約価格動向調査とは、土地の取得者に、購入土地に関するアンケート調査を行い、不動産鑑定士が判断する相当価格(正常価格)に対する契約価格の開差率の動向により地価が上昇局面か、下降局面かを分析する。相当価格(正常価格)に対して開差率が10%以上のプラスとなっているときには地価は強含み、10%以上のマイナスとなっているときには地価は弱含み、0%〜±10%の範囲内にあるときは、概ね安定、あるいはやや強含みまたはやや弱含みと判断する。

 

 

住宅地地価動向マップ

 

商業地地価動向マップ

【西遠】

■ 内陸部の浜北区や北区で需要!
 浜松市の中心商業地、下げ止まりから上昇基調へ

 浜松市(湖西市を含む)の住宅地で最も取引が多いのは、1,000〜1,500万円の物件で、次いで500〜1,000万円の物件となり両区間で全体の約55%を占めている。(図表-7) 市区別では、単価の高い中区が約2,173万円と最も高く、次いで平均地積の大きい北区、さらに東区、南区、湖西市、浜北区、西区、天竜区の順となっている

 土地単価は、1uあたり6〜9万円の取引が最も多く全体の約33%を占め、次いで3〜6万円の取引で全体の約32%、両区間で約64.7%を占めている(図表-8)。市区別では、浜松市中区が平均85,540 円/uと最も高く、次いで東区の59,459円/u、南区の56,899円/uとつづく(図表-5)。15年は前年と比較して平均土地総額が約1.5%下落、平均単価は約2.6%上昇したが、上昇は南区、北区、天竜区で、その他の市区は下落した。全体的に地価は厳しい状況だが、単価の上昇や下落率の縮小が見られるとしている。

平均土地取引価格(静岡県西部地区)

 

 商業地は1uあたり6〜9万円の取引が最も多く全体の約25%を占める。次いで9〜12万円の区間が約22%、3〜6万円の区間が約21%とつづく。平均単価を市区別で見ると浜松市中区が147,221円/uと最も高く、次いで南区、東区、湖西市、浜北区、西区、北区、天竜区の順となっている(図表-6)。

 浜松市の地価動向は、16年地価公示の結果によれば、住宅地は平均0.1%の下落を示しているが、下落幅は引き続き小さくなっている。東日本大震災を契機に、内陸部や高台の住宅地の選好性が高まっており、浜北区や北区に需要が集まっている。

 また商業地は平均+0.2%となっており、前年の横ばいからプラスへと転じている。中心商業地の地価が上昇傾向にあるほか、周辺の近隣商業地や路線商業地の地価は値頃感、底値感から下げ止まっており、横ばいないしは上昇基調であるとしている。

 

浜松市・湖西市土地総額ヒストグラム2013〜2015年

【中遠】

■ 沿岸部は依然として大きな下落
 高台・内陸部は堅調、二極化が鮮明に!

 中遠地区(磐田市、袋井市、森町)の住宅地の取引は、2,000万円以下の物件に集中しており、最も取引が多いのは1,000〜1,500万円の物件で全体の約33%を占める。次いで500〜1,000万円が約25%、500万円以下が約20%、1,500〜2,000万円が約13%で、これらの区間で約90%を占めており、昨年と比べて500万円以下の区間が増加している。(図表-9)

 平均単価を見ると75,000円/uまでの区間が全体の約90%を占めている。(図表-10)

 15年の地価動向は、全体的に下落率は若干縮小する傾向にあるが、海岸線から近く海抜の低い南部地域では、防災意識の高まりから依然として大きな下落となっている。また人口の減少、高齢化の進む地域では潜在需要の減少とともに地価の下落が継続している。

 住宅地については、高台や内陸部などの環境・利便性の面で優る地域では、若干の上昇、若しくは横ばいで推移しており、概ね下げ止まりの状況となっている。

 商業地は、郊外店舗への顧客の流れにともない、既存商業地は収益環境の悪化を背景に需要は弱く、背後の住宅地の水準まで価格が下落。海岸線周辺地域に位置する商業地についても住宅地と同様に下落率が大きいとしている。

 

中遠地区土地総額ヒストグラム2013〜2015年

【東遠】

■ 1,500万円までの取引が中心
 掛川市は下落率が拡大、一部商業地で下げ止まりも!

 

 東遠地区(掛川市、菊川市、御前崎市)の住宅地は、500〜1,000万円の物件が最も取引が多く全体の約35%を占めている。また1,500万円までの区間で全取引の約89%を占めているのが特徴だ。(図表-11)

 土地単価では、15,000〜30,000円/uが最も頻度が高く全体の約25%を占め、次いで30,000〜45,000円/uが約23%とつづく。60,000円/u以下の区間に全体の約90%が集中している。住宅地の平均単価を市町村別でみると、掛川市が37,844円/uと最も高く、次いで菊川市が32,246円/u、御前崎市は15,456円/uという結果だった。(図表-12)

 15年の地価動向は、住宅地については、各市によりまちまちの動きとなった。

掛川市は2か所で大規模分譲地が供給されていることから、供給過多により地価の下落率が拡大。海岸から近く、海抜も低い地域では依然として大幅な地価の下落傾向が続いている。菊川市の下落率は全般的にやや縮小し、御前崎市は前年並みの下落率となった。

 商業地については、大型商業施設、幹線道路沿いの路線商業施設に客足が流れ、旧来からの商業地については衰退傾向が続いているが、周辺住宅地との価格差などから下げ止まり傾向の地点も見られるとしている。

 

東遠地区土地総額ヒストグラム2013〜2015年

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(2017.01)

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