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用途地域の目的と種類

 

 


 都市計画は、都市の将来のビジョンに基づいて次の8種類のものが、それぞれ有機的に関連性を維持しながら総合的、かつ一体的に定められています。

1・市街化区域および市街化調整区域 2・地域地区 3・促進区域 4・遊休土地転換利用促進地区 5・被災市街地復興推進地域 6・都市施設 7・市街地開発事業 8・市街地開発事業等予定区域。
 その規制は、土地の利用形態や価値に大きな影響を与えることは言うまでもありません。なかでも、基本になるのが、市街化区域、市街化調整区域そして市街化区域に於ける用途地域の指定です。そこで行なわれる建築、土地利用の規制、誘導について見てみましょう。

用途地域の指定は環境の保全、機能向上が目的

 土地の価値は、立地、経済的環境、利用形態によって大きく左右します。ある土地に事業用ビルやマンションを建てるにしても3階建てか10階建てかによって、土地評価は大きく異なってきます。その意味で極めて重要なのが用途地域。
 用途地域は、市街化区域では必ず指定されています。商業、工業、住居などの地域を都市内に配置し、各地域に応じた土地利用の計画を定めて、都市の環境の保全と機能の向上を図ることを目的としています。
 用途地域は、地域地区の一つに分類され、建築基準法により地域別に建築物の用途、容積率、建ぺい率、日影などについて規制するものです。

 

地域別に建物を規制・用途地域は12種類

 用途地域は12種類に分類され、それぞれ建物の用途や大きさに制限が設けられています。
 まず第1種低層住居専用地域は、低層住宅を中心に良好な住居の環境を保護するために定められています。住宅以外には、共同住宅、小中学校、高等学校、公衆浴場(個室浴場を除く)、診療所など、日頃身近に必要な施設しか認められません。したがって、一般の店舗、事務所、工場などは原則として建てられません。
 第2種低層住居専用地域は、上記に加え150m2以内で2階以下の一定の店舗、飲食店などを建築することができます。
 第1種中高層住居専用地域は、上記に加え、500m2以内で2階以下の一定の店舗、飲食店、大学、高等専門学校、専修、病院、老人福祉センター、児童厚生施設や300m2以内で2階以下の車庫、そのほか公益上必要な建築物を建築することができます。
 第2種中高層住居専用地域は、表に示すとおりマージャン屋、パチンコ屋、劇場といった娯楽施設のほか300m2を超える車庫、倉庫、危険物の貯蔵・処理場、工場(食品製造業を除く)、ホテル、旅館などは禁止されています。また3階以上の部分は原則として第1種中高層住居専用地域と同様の用途規制を受けるとともに、用途規制に適合しない部分の床面積は1,500m2を超えてはならないとされています。
 第1種住居地域は、第2種住居地域で建築できないものに加えて、マージャン屋、パチンコ屋、カラオケボックスなどの建築が原則として禁止されています。また第2種中高層住居専用地域の用途規制に適合しない部分の床面積は3,000m2を超えてはならない(一部の公共建物を除く)とされています。
 第2種住居地域は、表に示すとおり規制はかなり緩くなります。しかし一定の危険物貯蔵・処理場・商業地域で禁止されている用途、キャバレー、個室付浴場、原動機を使用する工場で作業場の床面積が50m2を超えるもの、劇場、300m2を超える車庫、倉庫業を営む倉庫などの建築が原則として禁止されています。
 準住居地域は、近隣商業地域、商業地域、準工業地域で禁止されているもののほか、原動機を使用する工場で作業場の床面積が50m2を超えるもの(150m2を超えない自動車修理工場を除く)、メッキ、印刷、研磨、木材の引割など50m2未満であっても住宅地の環境を損なうおそれのある小工場や、一定の危険物貯蔵・処理場などの建築が禁止されています。

 その他の用途地域については、次頁の表を参照してください。

用途地域
趣   旨

第1種低層住居専用地域 (1低)

低層住宅の専用地域

第2種低層住居専用地域 (2低)

小規模な店舗の立地を認める低層住宅の専用地域

第1種中高層住居専用地域 (1中)

中高層住宅の専用地域

第2種中高層住居専用地域 (2中)

必要な利便施設の立地を認める中高層住宅の専用地域

第1種住居地域 (1住)

大規模な店舗、事務所の立地を制限する住宅地のための地域

第2種住居地域 (2住)

住宅地のための地域

準住居地域 (準住)

自動車関連施設等と住宅とが調和して立地する地域

近隣商業地域 (近商)

近隣の住宅地の住民のための店舗、事務所等の利便の増進地域

商業地域 (商業)

店舗、事務所等の利便の増進を図る地域

準工業地域 (準工)

環境の悪化をもたらす恐れのない工業の利便増進地域

工業地域 (工業)

工業の利便の増進を図る地域

工業専用地域 (工専)

工業の利便の増進を図るための専用地域

用途地域制による建築物の用途制限の概要

1低

2低

1中

2中

1住

2住

準住

近商

商業

準工

工業

工専

住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿

兼用住宅のうち店舗、事務所等の部分が一定規模以下のもの

幼稚園、小学校、中学校、高等学校

図書館等

神社、寺院、教会等

老人ホーム、身体障害者福祉ホーム等

保育所等、公衆浴場、診療所

老人福祉センター、児童厚生施設等

1
1

巡査派出所、公衆電話所等

大学、高等専門学校、専修学校等

病院

床面積の合計が150m2以内の一定の店舗、飲食店等

4

   〃   500m2      〃

4

上記以外の物品販売業を営む店舗、飲食店

2
3

上記以外の事務所等

2
3

ボーリング場、スケート場、水泳場等

3

ホテル、旅館

3

自動車教習所、床面積の合計が15m2を超える畜舎

3

マージャン屋、ぱちんこ屋、射的場、勝馬投票券発売所等

カラオケボックス等

2階以下かつ床面積の合計が300m2以下の自動車車庫

営業用倉庫、3階以上又は床面積の合計が300m2を超える自動車車庫(一定規模の付属車庫等を除く)

客席の部分の床面積の合計が200m2未満の劇場、映画館、演芸場、観覧場

      〃      200m2以上      〃

キャバレー、料理店、ナイトクラブ、ダンスホール等

個室付浴場業に係る公衆浴場等

作業場の床面積の合計が50m2以下の工場で危険性や環境を悪化させるおそれが非常に少ないもの

作業場の床面積の合計が150m2以下の自動車修理工場

作業場の床面積の合計が150m2以下の工場で危険性や環境を悪化させるおそれが少ないもの

日刊新聞の印刷所、作業場の床面積の合計が300m2以下の自動車修理工場

作業場の床面積の合計が150m2を超える工場又は危険性や環境を悪化させるおそれがやや多いもの

危険性が大きいか又は著しく環境を悪化させるおそれがある工場

火薬類、石油類、ガス等の危険物の貯蔵、処理の量が非常に少ない施設

2
3

            〃          少ない施設

            〃          やや多い施設

            〃          多い施設


1・については、一定規模以下のものに限り建築可能
2・については、当該用途に供する部分が2階以下かつ1,500
m2以下の場合に限り建築可能
3・については、当該用途に供する部分が3,000
m2以下の場合に限り建築可能
4・については、物品販売店舗、飲食店が建築禁止

建てることのできる建築物

建てることのできない建築物


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